2004.02.29放送(UCV1ch)
上田地域の近代化産業遺産 〜蚕室造りの民家〜
上田市塩尻地区(秋和・上塩尻・下塩尻)には、100棟を超す蚕室造り
の民家が残されています。
蚕室造りの民家の大きな特徴は越屋根にあります。みなさんよくご存知
の東部町海野宿では小屋根とも呼ばれていますが、越屋根は大屋根の上に
載った小さな屋根のことで、換気のために設けられたものです。そのため、
塩尻地区では気抜きと呼ばれています。越屋根に設けられた窓を気抜け窓
といい、窓の開閉には引き戸式、回転式、上げ下げ式があります。
上塩尻出身の清水金左衛門は弘化4年(1847年)に『養蚕教弘録』を
著し、その中で「空窓(越屋根の意)のない家は屋根際の高いところに窓
か換気口を設けなさい」という意味のことを記しています。これを元に、
この頃から越屋根が造られたという説もあります。
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