美肌水の基礎知識 準備するもの 美肌水原液の作り方 美肌水の作り方
美肌水の基礎知識(開発者 今井龍弥 医師 弁)
『美肌水』という名前は、雑誌「ゆほびか」において命名されました。
正しくは、「尿素グリセリン水溶液」といい、医師を対象読者とする「スキンケアの実際」という本にも発表しています。
美肌水は、水道水に尿素とグリセリンを溶かすだけという、いたって簡単なものです。
アトピー性皮膚炎、手荒れ、足荒れなど、表皮の乾燥を主症状とするありふれた皮膚疾患の保湿剤として美肌水を開発したのです。
美肌水の原料は、尿素とグリセリン、そして水道水―この3つだけの、いたって単純明快なものです。
美肌水の材料の一つである尿素は、表皮角質層(皮膚の一番外側)の保湿性を高めることが以前より知られていました。
そして、手元にあった、保湿剤として昔から有名なグリセリンを少し加えてみたのです。
グリセリンも尿素もそれぞれ強い保湿性を持っていますが、この両者が一緒になることで、たぐいまれな保湿性を発揮するようになったのです。
さて、当初はアトピー性皮膚炎や手荒れ、足荒れの特効薬として発表された美肌水でした。
ところが、やがて読者から皮膚炎や肌荒れへの効果のみならず、色が白くなった、シミがとれた、シワが伸びた、はては痔が良くなった等の体験談が寄せられるようになったのです。
少なくとも、安価でしかも自分で簡単に作ることができ、そのうえ、真に美容効果のある美容液は、美肌水以外にはないのではないか、と思うようになりました。
ぜひ一度、美肌水を作って試していただいて、化粧水、美容液、保湿剤を選ぶときの基準にして頂ければと思います。
―――――――――――――――――――――――――――――『ゆほびか』2000年6月号より抜粋
私自身、約1年間、この美肌水を使用しています。特にトラブルはありません。
絶大な効果がでているかというと、なんとも答えがたいのですが、市販の基礎化粧品を使っていた頃と変わらない効果はあります。
最近、美白効果は出てきたようで、シミが少し薄くなりました。
【美肌水をとり入れた私のお手入れ】
美肌水は、市販の化粧品と併用しても構わないそうです。
私の肌は紫外線に大変弱い為、毎朝、市販の日焼け止め美容液(SPF16〜20程度)を美肌水の後、塗っています。
普段は、ノーメイクですが、化粧をする場合は、この美容液を下地代わりにしてファンデーションをつけています。
また、夜は、美肌水の後、かさつく部位に100%純粋オリーブオイルを塗りこみます。
準備するもの
◎尿素
安価で入手しやすい園芸用肥料で十分です。1kg入のもので200〜300円程度です。
※但し、尿素単独のものを選び、配合肥料と表示のあるものは避けてください。
肥料用尿素には、窒素46%と表示されているものがあります。それは、尿素100%の意味です。
◎グリセリン
グリセリンは薬局で市販されています。日本薬局方の物が良いでしょう。
50ml入で300〜400円程度です。
◎空き容器
美肌水の原液を作るためのものと、その一部を薄めて肌に合った美肌水を作るためのものを用意します。
原液用は、口の大きなものが、材料を入れやすく便利です。
薄めて作った美肌水を入れる容器には、化粧品の空き瓶のように、透明で、口の小さいものが、腐敗防止と監視のために便利です。
いずれも、水で良く洗ってから使用してください。
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ステップ@ 尿素 50g 水道水 200ml グリセリン こさじ1杯(約5cc) 空き容器 を用意する。 |
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ステップA 容器のふたを取って、尿素50gを入れます。 入れ終わったら、油性マジックペンで容器に目印をつけておくと、次から尿素を量る手間が省けて便利です。 |
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ステップB 水道水を200ml入れます。 この時も、容器に目印をつけておくと、後で便利です。 ※美肌水には、一切防腐剤が含まれていません。 その為、水道水を使うことにより、水道水に含まれる微量の塩素が防腐剤の役割を果たすのです。 |
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ステップC 尿素が溶けて透明になるまでよく振ります。(約1分間) |
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ステップD 尿素が溶けたら、こさじ1杯のグリセリン(約5cc)を加え、再びよく振ります。 |
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ステップE 容器に『美肌水の原液』とかいたラベルを貼っておけば、ほかのものと間違える心配がなく、安心です。 ※原液は、冷蔵庫の保存で、約6ヶ月は品質が保持できます。 |
美肌水の作り方
美肌水原液の尿素濃度は、20%になります。これは、市販されている尿素入り外用剤の最高濃度と同じです。
従って、使用する体の部分によって、原液を薄める必要があります。
また、かぶれや痛みが生じた場合には、すぐに使用を中止してください。
顔に使用する場合 | 原液を水道水で10倍に薄めて下さい。 |
顔以外の体に使用する場合 | 原液を水道水で5倍に薄めて下さい。 |
手のひら、足の裏、かかと、ひじやひざ頭など 角質の厚い部分に使用する場合 |
原液をそのまま使用してください。 |
@コップのように上下の底面積が等しい円柱型の容器と物差しを用意します。 |
Aコップと物差しを平らな机の上に並べ、コップの底から1cmのところへ印をつけます。 |
B薄めたい倍数のセンチのところに合わせて、印をつけます。(5倍ならば、5cm。10倍ならば、10cm。) |
Cまず、最初の印のところまで美肌水の原液を入れ、2回目に印をつけたところまで水道水を入れれば、希望通りの倍数に薄めた美肌水ができあがりです。 |