エベレスト見参!
世界最高所リゾート
コンデ・リゾート
コンデ・トレック
コンデ・トレック・リポート

WWOOF

Willing Workers On Organic Farms
Working Weekends On Organic Farms
World Wide Organization of Organic Farms      

Unofficial
(WWOOF公認のページではありません)
2000.6.15

WWOOFについてよく問い合わせがありますので、WWOOF INTERNATIONAL のホームページをもとに、日本語情報をお伝えします。
このページは、WWOOFで農業体験希望者やホストになりたい方のために日本語情報を提供し、農業における市民レベルでの国際交流をサポートするのを目的としております。
シェルパ農場はWWOOFのホスト(受入れ農家)でもメンバーでもありませんし、WWOOFとは関係がありません。日本の支局やエージェントでもありませんので、お問い合わせ・お申込みは、直接 WWOOF INTERNATIONAL 等にして下さい。
WWOOF INTERNATIONAL のホームページが内容を変更することも考えられます。このページと食い違いがあっても、当方は責任を持ちません。このページはあくまで参考にとどめ、WWOOF INTERNATIONAL のホームページで確認して下さい(このページは、2000.6.15に作成しました。その後の上記ホームページの更新は反映しておりません。)。また、このページは上記のホームページをすべて逐一翻訳しているわけではありません。簡略にまとめてあります。より詳しい情報は、上記ホームページをご覧下さい。
シェルパ農場は、もちろんWWOOFのホストすべてを信頼できるものであると保証はできません。
時には両者における理解のずれから、トラブルも避けられないでしょう。コンタクトを取るとき、十分に確認してから、訪問したり、受け入れたりしましょう。

 

WWOOFとは

「有機農業ワーキング・ボランティア」のことで、
目的は:
有機農業を研修できる農家の紹介。
都市住民に農業体験の機会を与える。
有機農業を実践できるよう農家を援助する。
有機農業の活動における情報交換・交流の促進。

WWOOFの組織として、国際的なWWOOF INTERNATINALとは別に各国それぞれのWWOOFがある。
現在、WWOOF INTERNATINALはすべての国のWWOOF とコンタクトをとっているわけではないし、WWOOF INTERNATINALのホームページのリストにすべての国のWWOOF加盟農家を収録しているわけでもない。 

年会費:\2000(ホスト、農業体験希望者共)

申込みフォームに記入し、\2000をアルミフォイルに包んで、パスポートサイズの写真1枚と共に下記まで送る。

WWOOF INTERNATIONAL の郵便宛先:
PO Box 2675
Lewes BN7 1RB
England, U.K.

送金・申込み確認後、インターネットでホストの全情報を閲覧できる。
インターネットよりブックレットでのリストを希望する人は、
IRCを同封しなければならない。

 

WWOOFのホストになるには

WWOOF INTERNATINALの

申込みフォームで、直接 WWOOF INTERNATINAL にe-mailで登録する。(登録は無料。しかし、WWOOF INTERNATINALは、その活動支援として会員になることを勧めている。年会費:\2000)

日本のWWOOFは:
WWOOF Japan : Glenn Burns, Akebono 5-Jo 3-Chome 19-17, Teine-Ku, Sapporo 006, Japan.
であるが、どれだけの農家が参加しているのかわからない。入会金等の情報も問い合わせねばわからない。

 

WWOOF受入れ農家で働くには

まず入会手続きをしてリストを検討する。
WWOOF INTERNATINALのHP上や郵送してもらうリストで希望の国の農家を探すか、それぞれの国のWWOOFのホームページ(オーストラリア、ニュージーランド、オーストリア、ドイツ、スイス、イタリア、等)や、郵送してもらうリスト(アメリカ等)を参考に行先を決める。(
各国のWWOOF情報)両者は別のもので、希望する方に入会すればよい。
WWOOF INTERNATINALのホストは以下の国にまたがっている。
Argentina, Australia, Austria, Belgium, Brazil, Cambodia, Canada, Chile, Costa rica, Czech republic, Denmark, Ecuador, Finland, France, Germany, Ghana, Greece, Holland, Hungary, India, Ireland, Israel, Italy, Ivory coast, Japan, Kenya, Malaysia, New zealand, Norway, Portugal, Republic of ireland, South africa, Spain, Sri lanka, Sweden, Switzerland, Thailand, Togo, United kingdom, Uruguay, USA

リストには、各ホストの経営形態、家族構成、使用言語、交通手段、作業内容、作業時間、貸与される身の回り品、子供連れの可否、宿泊設備、食事(菜食等)、喫煙の可否、飲酒の可否、最高最低滞在日数、等の詳しい情報が載っている。

農家は、バイオダイナミックや、パーマカルチャーを実践するものから、一般の市場流通に出すものや、生活共同体のようなところまで多岐にわたる。
作業内容も収穫・草取り・堆肥作りの他、さまざまである。
農家は通常休日なしであり、作業時間も長い。知らない人を受入れ、食事やベッドを提供してくれる農家にとって、農業体験者はそれなりの労働が期待されてる。旅行を安上りにするとか、英語習得とかいった本来の立場からずれる目的で行く人には辛いかもしれない。
農業体験者は、あらかじめ希望する農家とコンタクトを取って、作業内容等を確認してから訪問すること。
農作業中にケガをしても労災が適用されるわけではない。自分の保険だけが頼りである。ワーキングホリデーで死亡した日本人もいる。危険だと思う作業は自発的に断ろう。


参考図書 


泥だらけのスローライフ」自分さがしの農の旅



WWOOF日本、グレン・バーンズ、 星野 紀代子
222ページ
実業之日本社 (2003/07)
 

Back to

シェルパ農場



2005.6.8
上記ホームページは、2000.6.15 から掲載していますが、5年が経過しました。
当時、WWOOFについての日本語ホームページはほとんどなかったのですが、ちょうど5年が経過した現在、たくさん増えました。

5年間更新はしておりませんので、きっと元の英語サイトのホームページ内容も変わっていると思います。本ページの役割も終えたかなと感じてます。

私が初めて、WWOOF を知ったのは、1991年頃にニュージーランドに1人で農業見学に行ったときのことです。現地で入手したWWOOF のリストには、NZだけで100以上のホストがあったと思います。

実感としては、NZには特に見るべきものはない、と感じました。
私が、有機農業を始めたのは1981年ですが、日本では、早い人は更に10年前の1971年頃から初めています。

私もその頃から農業に興味があったのですが、都会出身のため、農家の人に遅れを取りました。
日本は、有機に関しても、農業一般に関しても、その歴史も長く、世界に比して、高度な技術的蓄積を有していると思います。

農業についてだけなら、世界に目を向けるより、国内での研修のほうが、自分で将来始めることを考えても、有利だと思いますが、世界に出かけることは、若いうちは進んでやるべきことと、大いに推奨します。

農業のみならず、広く諸国の経済情勢や暮らしぶりを見ることは、今後の人生行路に多大な指針を与えてくれることでしょう。
 
***
私も農業を始めるとき、そのきっかけとなる、農業で働けるところや研修受入れ農家を苦労していろいろ探したものです。

シェルパ農場は、ホストではありませんので、直接お役には立てませんが、下記「田舎の国際便利屋」サイトの、有機農業から一般的な農業や田舎暮らし全般にまたがる支援事業に協力しております。
ご関心がありましたら、下記サイトからお問い合わせ下さい。
 
 


シェルパ農場は、今年で25年目に入ります。
自分では失敗も多く、大して進展はしていないと思いますが、私の25年間を知る人は、「それだけのキャリアなら、1000万の年収を取ったり、研修生をどんどん受入れたり、農業学校を始めてもおかしくない。」と言ったりします。

でも実際は、経済的には苦しく、また教えるなどと、大それた考えもほとんどありません。
農業というものは、暗黙知の最たるもので、伝授の難しいものです。一つ一つ自分で試行錯誤を繰り返して身についていきます。

私は昔、剪定の仕事もしていましたが、職人の世界では、技術は教えてもらうのではなく、盗むといいます。
言いかえれば、一人でやることの難しさも教えています。
柔道や将棋などと同じく、上手な人の胸を借りてやらないと、1人でぼそぼそやっていては、なかなか上達しないものです。一緒にやって、呼吸などを掴むことは、とても大事です。

たとえば、鍬などは、そのまま畑にしばらく放置しておくと、木部が乾燥しすぎて、柄の先が細まり、金属部の挿し込み口が緩んで、ぐらぐらになって使い物にならなくなります。そういう時、農家の人は、休憩時間等に、柄の先部分をすっと田の水につけたりしておきます。

そういう経験知と体の動かし方が無駄なく流れるように体得されるのは、独力だけでは難しい面があります。農家に育った人にとっては、そのうなことに類する知識はあたりまえのことであり、それだけでも有利です。

武蔵はある時期、山に篭って修業したとかいいますが、百戦の実践もなければ上達しないのは言を待ちません。
***
この地方にもこれまで多くの新規農家の方が実践してきました。
いろいろ見聞きしてきた中で、2つの残念な事件がありました。

ひとつは、私と同じ年齢で、ほぼ同じ頃に始めた、やはり大都会の真中から来た、大変熱心な有機農家の人が、20年近く経った頃でしたでしょうか、トラクタの転倒事故で亡くなりました。
これはたいへんショックでした。

もうひとつは、私より10年余り遅く始めた若いカップルですが、非常な意欲の持ち主で、自分の始めた頃を思い出し、特に注目し、影ながら応援してました。

いろいろ販路に苦しんでいるふうでした。
あれこれやって成果があがらなかったのでしょうか、男性のほうが、神経を病んだ、と知人は言ってましたが、精神的に参ってしまったようで、とうとう止めてしまいました。

生半可な取り組みでなく、100%気合いを入れていたことは、傍目にも感じられました。
私だから良くわかります。

力を込めて、全力投入して、報いられない・・・。
精も根も尽きたということでしょうか。

我々の言う有機農業というのは、ちょっとたいへんな世界です。
ネットや市場を介してのビジネスとしての有機商品の世界とは、違うところにある「有機」の世界です。

どちらを選ぶもそれぞれの自由だが、儲けが主な目的ではない行き方は「生き方」としての満足を追及する。満足を求めるとはいえ、「苦」の世界と表裏の関係にあり、生易しくはない。
 
【註】ここでは「有機」ということばを、
無農薬、自然、オーガニック、
持続的、サステイナブルとか、
広い意味で使用しています。
ここで、有機農業のこの2つの世界を整理してみます。

1. ビジネスとして扱われる有機野菜に本当の有機はない。

2. 本当の有機野菜は、生活のための収入にはならない。

これから始める人に勧める形は、田舎に住んで、自分の食べるものを生産して、あとはネットを介して、他から主とした収入を確保する形態である。

あとの職種がどんなものかは、それぞれの興味や経験に応じてあらゆるジャンルが可能だと思います。

有機野菜を商品として、それを売ることを主な収入源としようとすることは、大変なエネルギの、無駄とは言わないが、効率の悪い方法である。

これは、25年間それを試みてきた人間の言葉だから、聞くに値する。
もちろんオレはそうではない、できる、と言う人はやって頂きたい。
新たな道を切り開けるかもしれない。

3年間持ちこたえることができれば、10年もつかもしれない。
10年持てば、20年はいけるかもしれない。
でも25年という年月は、もう体力気力のピークは過ぎている。
30年でワンゼネレーション。普通は、後継ぎにバトンタッチの時だ。

私のパソコン歴は9年間ほどですが、40歳後半で始めたので、同じ9年でも、若い人の習熟度にはとてもかなわない。
次に続く人たちはもっとうまくやれると期待したい。
先の有機のパイオニアの例を参考に、無駄に消耗せず、賢くやって下さい。

 
***
有機農業のノウハウ

上に、「農業というものは、暗黙知の最たるもので、伝授の難しいもの・・」と書いたが、それでも少しヒントを書いておきます。

◆ヒント1

先日、乗馬用の馬の訓練を何十年もやっている70代の方と話をする機会がありましたが、以前こんなことがあったそうです。

昔は山で木を切ってそれを運び出すのを馬で行った。土引きという。まだ20〜30年前まではやっていたようだ。
ある製材所のオヤジが、ある時、馬が荷を引かず、立ち止まって動こうとせず、困ってしまった。
一度に多く積んで効率を計ろうとしたのだ。
鞭ではたいても動ぜず、業を煮やしたオヤジは、何を思ったか、馬の腹の下で火をつけ、無理やり引かせようとした。
重いので、前に進んで火を避けることができない馬は、猛り狂ったように、そのオヤジを前足で打ちのめし、とうとう殺してしまった。

「神様がやらしたとしか思えねェ。」とその70代の人は言った。
「農家の人は、稲と話ができるようにならねえといけねェと言うが、馬の気持ちがわからねえようでは困る。」とも言った。

相手の気持ちがわからないとダメだということでしょう。

野菜も、しょっちゅう畑に通って、よく観察することです。
何を思っているか、感じることです。
苗を植えた直後に萎れたら、水が欲しいのか、日をさえぎって欲しいのか、
虫を取り去って欲しいのか、
株間が狭いから、そろそろ間引きして欲しいと言っているのか、
土が雨で叩かれて固くなって酸素が十分行き渡らない、中耕してくれよと言っているのか、
草に負けそうだから除草して欲しいと言っているのか、

見れば誰でも感じれます。
1年そうしたことを経験すれば、だいたい2年目には賢くなります。
  
◆ヒント2

昔、都会からよく援農に来てもらいました。
都会人の特徴に、
1. 自然についての理解がピントずれしている。
2. 体の動かし方がわからない。
というのがあります。

自然と離れて暮らしている、体を使わない生活をしているのが窺える。
人間の能力の一部を肥大させ、あとを退化させている。

自然、作物、家畜の心を感じる力
自然の中で、自分の体の機能を生かす訓練

農業には、このようなことに対する役割もある。
人間の生産活動が、パソコン上だけで営まれるなら、人間は非常に歪なものになっていく。

とにかく自然の中で暮らすことには、たくさんの大事なことがあると思います。