Medicom DP/X (電子カルテ)の入力方法

平成22年5月17日改訂

○はじめに
 テンプレートがあると、経過・所見の入力が簡単にできます。いかに使いやすいテンプレートを作るかによって、電子カルテの使い易さが変わってきます。

@病歴・所見入力
 2号用紙に直接入力はできません。テンプレートを利用して、入力することになります。項目別に整理して入力することになるので、わかりやすいという長所があります。
○テンプレート作成ツール
 テンプレートを作成するためのアイテムとして、文字列・文2行・文4行・文8行・文16行・整数・小数・日付・時刻・日時・チュックボックス・コンボボックス・シェーマ があり、一つのテンプレートに20ボックスを入れることができます。
a)コンボボックスを最も多く使います。
・プルダウンメニューから選択して、入力することができます。
・プルダウンメニューには、たくさんの選択肢を登録できますが、一度に表示できるのは8項目です。したがって登録文字列を8項目以内にしておくと、隠れた選択肢がなくてよいと思います。
・プルダウンメニューの他に、ワープロ入力で半角255文字を入力することができます。
・プルダウンメニューから選択してもよし、適当な選択肢がない場合はワープロ入力もできて便利です。
b)チェックボックスは、所見の有無を入力するのに便利ですが、チェックをしないと、自然に「なし」と入力されてしまいますので、必ず入力しなければならない項目にしか使えません。当院では、血圧測定時の不整脈の有無の入力に用いています。
c)シェーマ入力は、かなりよくできていると思います。
 【エアーブラシツール】で色をつけることができます。
 【鉛筆ツール】で自由な線を描くことができます。速度もまずまず問題ないと思います。
 【線ツール】で直線を描くことができます。
 【円ツール】で楕円を描いて、塗りつぶしもできます。
 【テキストツール】で、任意の場所に文字を入力することができます。
ツールの切替が多少面倒ですが、色エンピツより多彩な色を選べるというメリツトもあり、使い勝手は悪くはありません。シェーマ背景図は、シェーマ編集画面で作成したものをクリップボードに貼り付け、それをシェーマ背景図として登録することにより、容易に作成することができます。
d)文字列ボックスと文2行〜文16行ボックスには1500文字を入力できます。ワープロ入力が必要な場合に備えて用意しておきますが、通常は文字列ボックスまたは文2行ボックスで十分と思います。
e)整数ボックスは、血圧・脈拍の入力用に使用しています。
f)小数ボックスは、体重・体温の入力用に使用しています。
g)日付・時刻・日時ボックスは使用していません。

○テンプレートはいくつあればよいか
 最初、病歴記載用に、疾患別にいくつかのテンプレートを作ってみましたが、実際に使ってみると、患者さんはどんな病気で受診されたのかわからないので、テンプレートの選択に迷ってしまいました。最終的に作ったテンプレートは2枚だけで「初診・再診」というテンプレートですべての患者さんに対応し、難聴・耳鳴・めまいの患者さんの場合は、「難聴・耳鳴・眩暈」というテンプレートを追加して開くようにしました。要は、たくさんのテンプレートを作ると、テンプレートの選択に迷ってしまうので、メインとなるテンプレートを決めておき、必要に応じて疾患別のテンプレートを追加して開くようにすればよいということです。
 所見についても同様で、メインとなる所見記載用テンプレートは1つにして、症状に応じて適当なテンプレートを追加して開くようにしました。

○当院のテンプレート

a)病歴記載用テンプレート

○「初診・再診」のテンプレート

注:「いつから」「患側」「主訴経過」「耳の症状」「鼻の症状」「咽喉の症状」「風邪症状」は主訴を記入する欄です。以下は随伴症状を記入する欄です。

○「難聴・眩暈」のテンプレートを追加して開いた状態を示します

A診察料・検査・処置・処方薬入力
  メディコムでは、いろいろな入力方法を用意しています。
 1)処方等単体を、ツリー状に整理されたファイルを開いて入力します。
 2)処方等のコードを入力する方法で、レセコンの入力と同じ方法です。
 3)処方等セットを作成しておいて、セットとして入力します。
 4)処方等セット伝票を作成しておき、一覧表示された伝票をクリックして選択入力します。
 5)処方等シートを作成しておき、一覧表の中から目的とする処方等をクリックして入力していく方法です。

 以上のなかで、最も入力が簡単なのがシート入力です。イメージとしては、外注検査の伝票にチェックしていく感覚です。1枚のシートには、縦横かなりの列と行が登録できますが、スクロールしないで表示できるのは横4列、縦39行程度で計156項目を登録できます。また、列の幅は自由に設定できますので、列幅を小さくすれば、横8列以上の表示ができますが、各項目の表示文字数が少なくなります。薬剤の場合は常用量が登録でき、ワンタッチで入力できます。効率よくシートを作成すれば、1患者につき1〜2枚のシートを開けば入力が終わります。この入力方法に慣れれば、他の方法よりはるかに簡単に入力ができます。

B病名入力
 病名はツリー状に整理されたファイルを開いて入力します。通常は50音別に整理されたファイルを開いて入力しますが、ユーザー設定として、「頻用病名」ファイルを作成しておき、このファイルを常時表示しておいて入力すると便利です。ファイルの内容は一度に32件表示できるので、その中に通常使用する病名を登録しておけば、ファイルを移動しなくても入力ができます。また、病名ボタンが90個用意されており、ここに登録しておくと、ワンタッチで病名が登録できますので、90%以上の病名はワンタッチで登録できます。頻度の少ない病名については、その都度、50音別のファイルを開いて登録します。 

○付録
 当院のテンプレート他は、メディコムの導入を計画している皆様に無償で公開しています。

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