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○抗菌薬の使い方

第3回耳鼻咽喉科領域感染症臨床分離菌全国サーベイランス結果報告よりMIC90を掲載
(2003年1月〜5月)
抗菌薬 MSSA
黄色ブドウ球菌
MRSA
黄色ブドウ球菌
S.pyogenes
A群溶レン菌
S.pneumoniae
肺炎球菌
H.influenzae
インフルエンザ菌
P.aeruginosa
緑膿菌
オーグメンチン 有効 ≦0.06 1 16
セフゾン 0.5 256≦ ≦0.06 4 16 無効
バナン ≦0.06 2 8 無効
メイアクト 1 128≦ ≦0.06 1 0.25 無効
フロモックス 2 256≦ ≦0.06 1 4 無効
ジナセフ ≦0.06 4 128
クラフォラン ≦0.06 1 2
ベストコール 2 256≦ ≦0.06 1 0.5
ロセフィン ≦0.06 1 0.25
モダシン 8
タケスリン 4
アザクタム 8
ファロム 0.25 256≦ ≦0.06 0.5 8
ルリッド 0.25 128≦ 32
クラリス 128≦ 128≦ 0.125 128≦ 16
ジスロマック 128≦ 128≦ 0.5 32≦ 4
ミノマイシン 4 16 0.5
シプロキサン 1 128 2 2 ≦0.06 0.25
クラビット 0.5 64 2 2 ≦0.06 1
カルベニン ≦0.06 32 ≦0.06 0.125 4 16
メロペン ≦0.06 0.5 0.5 0.5
ケテック 0.125 256≦ ≦0.06 0.125 4
ハベカシン 1 2
バンコマイシン 1 1
タゴシッド 1 2
有効 やや有効 無効

第4回耳鼻咽喉科領域感染症臨床分離菌全国サーベイランス結果報告よりMIC90を掲載
(2008年1月〜6月)
抗菌薬 黄色ブドウ球菌 PSSP PISP PRSP BLNAS BLNAR BLPAR
サワシリン 64 ≦0.06 1 2 0.5 8 128
ユナシン ≦0.06 2 4 0.5 8 16
オーグメンチン 8 ≦0.06 1 2 0.5 16 16
ペントシリン 256≦ 0.125 2 4 ≦0.06 0.25 32
トミロン 0.5 1 2 ≦0.06 1 1
フロモックス 256≦ 0.5 1 1 ≦0.06 4 4
メイアクト 0.25 1 1 ≦0.06 0.5 0.25
フルマリン 8 0.25 4 8 1 16 16
ベストコール 32 0.25 1 1 ≦0.06 0.5 0.25
ロセフィン 0.5 1 1 ≦0.06 0.25 0.25
ブロアクト 0.25 0.5 0.5
ミノマイシン 0.25 1 0.5 0.5
クラリス 128 128 128 16 8 16
ジスロマック 32 32 32 4 2 4
スオード 16
クラビット 2 1 1 ≦0.06 ≦0.06 ≦0.06
オゼックス 0.25 0.25 0.25 ≦0.06 ≦0.06 ≦0.06
シタフロキサシン 0.5 ≦0.06 ≦0.06 ≦0.06 ≦0.06 ≦0.06 ≦0.06
アベロックス 2 0.25 0.25 0.25 0.125 ≦0.06 ≦0.06
ザイボックス 4
バンコマシン 1
カルベニン ≦0.06 0.125 0.125 1 4 4
メロペン 8 ≦0.06 0.5 0.5 ≦0.06 0.5 0.25
フェニバックス 1 ≦0.06 0.25 0.5 0.125 2 2
ファロム ≦0.06 0.25 0.5 1 8 4
タゴシッド 1
ケテック 64 0.25 0.25 0.125 4 2 2

○抗菌薬の組織内濃度について
  内服薬が100%吸収されると仮定します。100mgの薬剤を体重50kgの人が内服した場合で、全身の組織に均一に分布すると仮定すると、組織内濃度は100,000μg/50,000g=2μg/g≒2μg/mLとなるのでMIC90が2μg/mL以上の薬剤は無効と考えられる。実際は吸収率が数分の1の事が多いので、さらにセーフティマージンが必要になると思われる。
 また、1回に服用するmg数が多く、吸収率の高い薬剤はその分だけ、組織内濃度が高まります。

○細胞内移行性が優れた薬剤のほうが、MICが大きくても効果が望めます。細胞内移行性が優れた薬剤として、ニューキノロン、マクロライド、テトラサイクリンなどがあります。

○慢性下気道感染症における抗菌薬の選択 -エンビリック治療の場合(経口薬)
 レスピラトリーキノロンが選択薬として最適である。(注:繰り返し使用することにより、緑膿菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌では耐性化を招くことがすでに報告されており、培養結果を見て狭域な抗菌薬に変更すべきである。
@レスピラトリーキノロン:原因微生物となるすべての微生物をカバーする。(スパロフロキサシン、高用量のレボフロキサシン、トスフロキサシン)
Aセフェム系薬:ペニシリン耐性肺炎球菌、BLNAR、黄色ブドウ球菌には抗菌活性が劣り、緑膿菌および非定型病原体(マイコプラズマ、クラミジア)には無効である。
Bβ-ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン系薬:Aと同様であるが、黄色ブドウ球菌には抗菌力が強い。
Cペネム系:Aと同様であるが、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌に強く、インフルエンザ菌に弱い。
Dマクロライド系薬:肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌には抗菌活性が弱く、緑膿菌には無効である。
(日本呼吸器学会「呼吸器感染症に関するガイドライン」成人気道感染症診療の基本的考え方、2003 より)

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経皮的エタノール注入療法(percutaneous ethanol injection therapy: PEIT)
適応疾患: 頭頸部領域のあらゆる良性の嚢胞性疾患
手技:
@エコー、CT等で嚢胞を確認した後、静脈留置針(サーフロ等)で穿刺する。
A内容液をできるだけ、吸引除去する。粘稠な場合は、生理食塩水で洗浄する。
B99%純エタノール4〜8mlで内腔を洗浄した後、新たにエタノールを2〜4ml注入して終了する。
1回の注入で消失する場合もあるが、嚢胞が大きい場合には数回の注入を必用とする。
                       (専門医通信 第82号 家根旦有 より)

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○蘇生措置
突然意識を失って倒れた人を蘇生させるための応急手当は、心臓マッサージだけで効果があり、人工呼吸は必要ないことが、日本救急医学会関東地方会の調査でわかった。・・・倒れてから30日後の時点で、介護なしで日常生活が送れる状態に回復した割合は、両方受けた患者が4%、心臓マッサージだけの患者は6%で、人工呼吸なしでも変わらなかった。
 (平成19年9月27日 毎日新聞社)

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○過敏性腸症候群
@概要
 日本人では10〜15%に認められ、消化器科を受診する人の3分の1を占めるほど、頻度の高い病気です。発症年齢は20〜40代に多く、男女比は1対1・6で、やや女性に多くみられます。便通の状態により、便秘型、下痢型、交代型の3つに分類されますが、男性では下痢型、女性では便秘型が目立ちます。 
A原因
 腸の運動を司る自律神経に異常があったり、精神的不安や過度の緊張などを原因とするストレスなどが引き金となる場合がある。また、元々神経質な性格であったり自律神経系が不安定であったりする人が、暴飲暴食やアルコールの多量摂取などを行ったり、不規則不摂生な生活、過労や体の冷えなどの状態に置かれた場合に症状が発生する場合がある。近年、過敏性腸症候群(IBS)にはセロトニンという神経伝達物質が関係していることが指摘されている。セロトニンは、その約90%が腸内にある。ストレスによって腸のセロトニンが分泌されると、腸のぜん動運動に問題が生じ、IBSの症状が現れるとされている。
 「腸と脳は、『脳腸相関』といって、密接な関係があります。というのも、腸には脳と同じ神経が多く分布し、それらは自律神経でつながっているからです。脳が感じた不安やプレッシャーなどのストレスは、自律神経を介して腸に伝わり、運動異常を引き起こします。また、下痢や便秘などの腸の不調も、自律神経を介して脳にストレスを与えます。つまり、脳腸相関によって、ストレスの悪循環が形成されるのです。過敏性腸症候群の場合は、特に腸が敏感になっていますから、ちょっとしたストレスにも反応します。また、少しの腹痛でも脳は敏感にキャッチし、不安も症状も増幅していきます」
A症状
 腹痛もしくは腹部不快感と便通異常です。腹痛は、左下腹部に最も多くみられますが、部位が一定しないものも少なくありません。腹痛の性状は、発作的に起こる疝痛(せんつう)(さし込むような痛み)、または持続性の鈍痛のいずれかで、便意を伴っていることが多く、排便後に一時的に軽快する傾向を示します。一般的に、食事によって症状が誘発され、睡眠中は症状がないという特徴があります。  その他、腹部膨満感、腹鳴(ふくめい)(おなかがごろごろ鳴る)、放屁などのガス症状も比較的多くみられます。また、頭痛、疲労感、抑うつ、不安感、集中力の欠如など、さまざまな消化器以外の症状もみられることがあります。 発作が起きている間は、消化管の収縮は強まり、より頻回に起こり、食品や便が大腸を急激に通過するので下痢が起こります。けいれん痛は大腸の強い収縮と、伸張と圧力に対する大腸上の受容体の感受性の亢進する結果として起こります。発作はほとんど常に目覚めているときに起こり、寝ている人が発作で目覚めることはまれです。
 急いで食べたり、長い間何も食べなかった後に食事をすると、過敏性腸症候群の発作が起こります。
 痛みは持続する鈍痛あるいはけいれん痛の発作として現れ、下腹部に起こります。
B治療
 過敏性腸症候群の治療は、(1)生活・食事指導、(2)薬物療法、(3)心身医学的治療、の3つが基本になります。生活習慣のなかで、不規則な生活、睡眠不足、慢性疲労の蓄積、睡眠不足、心理社会的ストレスなど、この病気の増悪因子と考えられるものがあれば修正を試みます。症状を悪化させる食品(大量のアルコール、香辛料など)の摂取はひかえましょう。食物繊維の摂取は、便秘または下痢どちらのタイプにも有効なので積極的にとるべきです。
 薬物療法が必要な場合は、高分子重合体、消化管運動調節薬、漢方薬などがまず投与されます。下痢に対して乳酸菌や酪酸菌製剤(いわゆる整腸薬)、セロトニン受容体拮抗薬、止痢(しり)薬、便秘に対して緩下薬、腹痛に鎮痙(ちんけい)薬が投与されることもあります。これらの薬剤で改善がみられない場合は、抗不安薬、抗うつ薬が考慮されます。
 消化管の機能を遅くする抗けいれん薬が処方されることがよくありますが、過敏性腸症候群ならだれにでも効果があるという保証はありません。
 イリボーという薬剤は遠心性神経のセロトニン5-HT3 受容体に拮抗することによって下痢を改善し、求心性神経のセロトニン5-HT3 受容体に拮抗することによって腹痛を改善します。通常、男性における下痢型過敏性腸症候群の治療に用いられます。
(goo ヘルスケア 武田 宏司 参照)
C私見
 私も、子供の頃から、腹痛を起こしやすく、最近、過敏性腸症候群ではないかと考えるようになりました。症状としては下痢傾向はありますが、年に数回、腹痛発作を起こすことがあり、かなりの激痛になることがあります。これまでは、鎮痛解熱剤のボルタレン座薬50mgを使うことでなんとかなっていましたが、最近起こした発作では効果がありませんでした。
 今後の治療方針としては、
a)鎮痙薬ブスコパンの使用
b)セロトニン5-HT3 受容体拮抗薬イリボーの使用
c)発作が起きたら、睡眠薬を内服して、すぐに眠る。
ということを考えています。

(平成24年4月29日記)