信察孝養の図・塚原三昧堂の図

信察孝養の図
塚原三昧堂の図

当山檀家「土屋家」孝養の姿を描いたもの。 大正時代制作。

土屋信察青年が母「だい」の足腰不如意を嘆き、当山に願を掛け満願の日に母の足腰が奇跡的に回復した、と云う事実を、二景に描いている。明治28年頃のできごとで、時の長野県知事より、その孝養と志に対し表彰されている。

右の部分は倅の信察が母を荷車に乗せて当山へ願掛けにくる場面。左は母が回復し当山を遙拝している場面。


何の因果か身の不幸   足腰立たぬ身を嘆き
      日夜夜ごとにみ仏念じ  利益現れて
         三七 二十一日結願めでたく 足立ちぬ。




日蓮聖人が鎌倉時代、佐渡に流された時、阿仏房が塚原三昧堂に蟄居させられている日蓮聖人を亡き者にしようと、背後から斬りかかろうとしている場面。

阿仏房はこの直後、日蓮聖人から仏教の真髄法華経の偉大さを説かれ、日蓮聖人に帰依し、熱心な信者となり、後年、身延に入られた聖人を三度にわたって訪ねている。

上部中央と右端欠損。