ハングゲソ エルビス ! ?


MATさんの
韓国でエルビス獲得編
10/30−11/3の5日間、友人3人と共に韓国を旅行したのですが、そこで(私にとっては)とんでもない物を手に入れてしまいました。 そのいきさつをちょっと読んでやってくださいませ。

「んじゃ韓国にせえへん?11月の連休使って。」
高校時代からのつるみ友達3人と旅行の計画を立てていた時に出てきた言葉。 その瞬間思ったのは「やばい、絶対試合とぶつかる!」ということ。しかも行き先はスケートアメリカに選手を出していない韓国。英字新聞があるわけないし、そもそも新聞に記事は載らないだろう。インターネットカフェでも行かない限り現地で結果を知るのは無理。それ以前に韓国へ行くのに反対方向のアメリカへ思いを向けているのは、いくらなんでも韓国にとって失礼である。

そこで私は心を決めた。
「エルビスの事は忘れて思いきり韓国を楽しもう」と。

 初めの2日間は(行きの飛行機が夜なので実質1日)はキムチチゲをつつき、市場を歩き回って純粋に韓国を楽しんだ。CD屋で美少年系アイドルに多く見られる髪型がオリンピックにも来ていた韓国のスケーター、リー・キュ・ヒュン君の髪型に似ている事に気づいてぶっ飛んだくらいである。問題は2日目(10/31)の夜、ソウル近郊の観光都市、スウォン(水原)の食堂で起こった。 晩ごはんのプルコギとカルビタンをしこたま食べ終えて、食堂のおばちゃんに清算してもらっている間、手持ち無沙汰の友人がテーブルの上にあった新聞を見つけた。野球選手達が監督を胴上げしている写真がでかでかと載っている。 「なんかスポーツ面っぽいね」「あ、これ昨日ホテルのテレビのニュースで見た」と開いて他の写真を見始める友人達。おばちゃんより先に料金を把握していた支払い担当の私も暇なので一緒にのぞき込んだら。

あったのだ。忘れようと思っていた人の写真が。
「◯☆■※♯〒§!?」
言葉を発したかどうかさえ覚えていない。固まってしまって新聞を手に取る事もできない私。清算の終わったおばちゃんがせっついてくれなかったらたっぷり1分間はその状態だったかもしれない。

とるもとりあえず勘定をすませ(おばちゃんが一品忘れて4000ウォン安く計算しているのに気づく程度の理性はあった)、店を出る。

店の外での会話。
MAT:「どっ…どーしよーーーっっ!!(パニック)」
友人R:「新聞買う?(笑)」
MAT:「買うしかないー!けど今8時過ぎやろ?あれ朝刊やからもう売りきれてるーーー(泣)!」
友人H(orY):「さっきの店からもらってくる?」
店に駆け込む私達4人。私達を見て顔が明るくなるおばちゃん。どうもおばちゃんも4000ウォン足りないのに気づいていたらしく、私達が律義に払いに来てくれたと思ったのだろう。しかし私が真っ先に言ったセリフは多分、

「アジュモニ!シンムン、ヂュセヨ!(おばちゃん!新聞ちょうだい!)」

訳がわからないながらも伝票を見せて料金を請求するおばちゃん。元々気づいていたし、そっちの要求は飲むから新聞くれ!と気もそぞろな私。その間に友人達は「シンムン!シンムン!」と探してくれたのだが、置いてあったテーブルには新聞がない。「あれ?」とおばちゃんが指差す先にはキムチチゲをつつきつつ1人新聞を読んでいるおっちゃんの姿が。

さすがに店が客用にキープしている新聞を強奪するわけにはいかない。あきらめ顔の私を見かねたのか、おばちゃんがおっちゃんに声をかけて新聞をもらってきてくれた。しかもおっちゃんの読んでいる部分は残して、スポーツ面が載っている1枚だけ。それがわかるくらい騒いでいたということだろう。

「カムサムニダ!(ありがとう!)」の合唱を残し店を出る私達。変な日本人だったと笑い飛ばしてくれれば幸いである。

こうやってエルビスの写真入り記事をゲットした。しかしその時の私の心境を強引に言葉にするなら。「なんでここでエルビスの写真を見つけるのよ!?」

韓国で、である。
フィギュア選手といえば世界選手権に男子シングルを一人出しているだけ(多分)で、しかもその子は予選落ちしている。人気というよりどれくらい競技が認知されているかを考えた方がいいかもしれない所だというのに、よりにもよって、なんで!?

(注:この時の韓国のフィギュアスケート事情に関する私の認識はこの程度だったのだ。誰か詳しい方教えてやってください。)

頭痛と寒さ、その他もろもろで体は硬直、手だけ震えている状態で宿に戻り、とるもとりあえず新聞を広げた。

(勘違い編に続く)

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